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歴史に見る感染症

よみがえるふるさとの歴史5『明治時代の感染症クライシス―コレラから地域を守る人々―』竹原万雄(蕃山房2015)

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大が脅威となりつつありますが、2015年に出版した掲題の書を改めて読んでみました。
明治10年から明治28年まで断続的に18年間にわたってコレラが流行し約330,000人をこえる死者を出し、ピーク時の年間致死率は65パーセントを越えるものだったといいます。本書はそのうちの明治15年の宮城県牡鹿郡が舞台となっています。国や県の施策の下、最前線で感染症に命がけで立ち向かう医師や地域のリーダーたちに焦点が当てられ、感染症にあえぐ庶民の姿が生々しく活写されています。
現代は医学も進歩し世界規模で感染症対策がとられているので、間もなく終息して欲しいと期待します。しかし、「思ってもみない」自然災害に遭遇してきたこの10年を返り見ると、COVID-19という今だに正体を見せていない自然の驚異を侮ってはならないという思いがします。

明治時代の感染症クライシス

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